真夏の暑さが身体の不調をきたして来る頃ですが、皆さんはお変わりなくお過ごしでしょうか。
私たちIeNiwaでは、リノベーション&ガーデンでわくわくする自分がいる暮らしを実現して頂きたいと『IeNiwaStyle』と称して、暮らしに様々な広がりが生まれる可能性があることについてお伝えしています。
その中の一環として、家と庭を一緒に考えることで、この暑さを外対策で解決できる方法もあるということをご紹介すべく、8月28日(日)に、『リクシルリフォーム体感フェア』を予定しています。
その他にも、グリーンカーテンなど、庭づくりから暑さ対策の解決法はありますが、今回は、『雑木のある庭』について少しお話したいと思います。
雑木(ぞうき、ざつぼく)とは、人の手によって植林、管理されたヒノキやスギといった建築 材料としての利用機会や利用価値の高い針葉樹を中心とした樹木に対して、それ以外 の経済的価値の低い広葉樹を主とした雑多な樹木をさします。“里山に生えている樹木”と言えばわかりやすいでしょうか。
このような雑木類は春の芽吹きの新緑がとても美し く、夏は日差しを遮り、秋には紅葉し、冬には葉を落とし、太陽のぬくもりを充分に庭に取り込むという、日本の四季を目で楽しませてくれるほか、目隠しや緑陰など機能的にも優秀なエコガーデンの主役にもなっています。
【なぜ、樹木がある庭は涼しいの?】
夏の暑い日に、鎮守の森や雑木林に入って、ひんやりとした涼しさを感じたことはありませんか?
これには、樹木の恐るべきチカラが働いているのです。
①枝葉が直射日光を遮る
これは、一番分かりやすい働きだと思いますが、樹木が枝葉を広げ、木陰ができることで地表面は冷やされて冷気がたまります。
②涼風を導く
こちらは驚きの働きです。
風の流れは、温度差の影響を受けて循環します。
樹木の日陰に温度差により上空の冷やされた空気が降りて下降気流が生じます。
今度は直射日光に温められて生じた上昇気流に乗って上空へ引き上げられます。
つまり、空気の循環によって、常に木陰には涼風が吹き抜けるという、まさに“自然エアコン”なのです。
③葉からの蒸散による気化熱の発散
樹木は、夏になると自身の体温が上昇しないよう、根から水を吸い上げ、葉からどんどん蒸散させて、体温を下げると同時に、まわりの熱を奪ってくれるのです。
ちなみに、地中に水がない時、樹木は蒸散しないよう自ら葉を落として乾燥に耐えます。それでも乾燥した状態が続くと体温上昇と乾燥のため、枯れてしまいます。
【緑陰のチカラって?】
樹木による木陰の有無は、実際に真夏の体感温度にどのくらいの差をもたらすのでしょうか?
ある調査がありますので、ご紹介します。
(参考文献:『庭』第186号「暮らしの中へ緑の力を」著者:田島氏)
【道路に面した家屋で、木陰がない場合】
気温33度
湿度50%
晴天時
アスファルトの路面付近の気温 50度
道路に隣接した庭の日向の体感温度…39度
※実際の気温より6度も高く感じられる。
【家の南北両方に木陰をつくる植栽を施した場合】
気温28度
湿度60%
晴天時
木陰の地表温度 21度
体感温度…23度
※実際の気温より5度も低く感じられる。
この様な実験から、樹木の木陰を上手く庭に取り込めば、体感温度に大きな差が生まれることがわかります。
この自然の空調装置を上手く活用して快適な気候環境のある住まいで、四季を感じる感性を持ち続けることができるなんて、一石二鳥、いえ、果樹などなら食べられて、小鳥のさえずりも楽しめて、香りで癒されて、一石何鳥にもなりますね。
シンボルツリーを中心に、お庭に樹木や草花でそんな快適気候環境をつくってみませんか?
お世話に手間のかかりにくい植栽計画もありますので、是非ご相談下さい。
くつろぎの暮らしをつきつめた『IeNiwaStyle』プランもありますので、こちらもご覧ください。
一軒一軒、ひとりひとりが、庭を見直すことで、地球の温暖化を見直すこともできるのではないでしょうか。
私たちは建設屋としてそんな風に、考えています。
相模原市・藤沢市の住宅リノベーション&ガーデンのトータルコーディネイトで『わくわくする自分がいる暮らし』を叶える相陽建設『IeNiwa工房広報たより』でした。