十数年も前に、私が植物を扱う仕事をしていた時、友人から
お義母さんに『檸檬の木』を贈りたいので、
と依頼を受け手配した檸檬。
当時は尺鉢の宅配できるサイズでした。
その木をお義母さんは庭に植えて大事に育ててくださったらしく、
数年前から毎年、立派な綺麗な檸檬が私の元に届くようになったのです。
亡きお義母さんの家に移り住み、檸檬もお庭の植物たちと一緒に
引き継いだのだという報告と一緒に。
記憶すら薄れていたあの檸檬の木が、
立派になってこんな美しい実をつけているなんて!
届いた箱を開けた時の柑橘系の良い香りと共に、
ほんわかとしたあったかい気持ちが入ったとびきりのギフト。
しかも、その中には、友人自ら作ったという『蜂蜜檸檬マーマレード』の
詰まった瓶が入っていたのです。
早速頂いてみると、美味しい!オレンジマーマレードとは違った、
さっぱりとした酸味!
数日で食べつくしてしまった私は、友人からこの『蜂蜜檸檬マーマレード』の
作り方を聞き出し、頂いた檸檬で作ることにしました!
レシピをもらった時点で、あまりにも本格的なので、
‘‘大変そう…’’と思いましたが…
想像以上に…大変!!!
私は頂いた6個で挑戦しましたが、皮むきの段階で
すでに親指の爪の間が痛み出し、檸檬汁でさらに試練的な作業に…
師匠である友人は30個分を作ったと言いますから、巨匠です!
檸檬の皮をりんごの様に剥いたのは初めてかもしれません。
これだけでも、結構大変。
皮を細切り。
実はわたと種を取ります。
ここで、右親指爪の間しみしみ地獄…。
1時間水につけて、あく抜きをした皮。
こんな、ちょっとに…
沸騰したお湯で渋抜きを3回行ってから、いよいよ実も入れて砂糖と蜂蜜で煮込んでいきます。
煮詰めて、半分くらいになりました。
ちょっと水気がある位がいいのだそう。
(後になってわかったのですが、冷めると更に固まるので、程よいとろみで煮詰めるのはやめる方がいいらしいです)
家中の空き瓶をかき集めて、煮沸。
耐熱ガラスじゃないけど、大丈夫かしら~?とか思いつつ、強行突破です。
瓶にマーマレードを詰めて、沸騰したお湯の中に入れて…
蓋をしてひっくり返して冷まします。
はいっ!できあがり~!
一瓶に入れる量が少なかったのと、ちょっと煮詰めすぎた具合で、瓶の下が…
でも!美味しいマーマレードは無事完成!!!
こんなに、大変~、でも、美味しい~!このマーマレード。
作ってみたい方は、レシピをご参照ください。
レシピ
無農薬檸檬 6個(800g)
グラニュー糖(上白糖でも可) 200g(皮と果汁の総量の40~50%)
蜂蜜 100g(皮と果汁の20%)
これも、後から知ったのですが、わたの部分は一緒に煮ると
ペクチンが取れて身体に良いらしいので、
最初に果汁をしぼり、残ったわたと皮の部分を先に煮込んでから、
果汁を足し、砂糖、蜂蜜と煮るときにわたを取り出すといいのだそうです。
このペクチンとは、水に溶けるタイプの代表的な食物繊維。
腸作用、コレステロール(中でも悪玉と呼ばれているLDL)を
下げる働きがあるらしいです。
無農薬の檸檬を頂けるというだけでも有難いですが、
友人がいつまでもこの檸檬の木を大事にしてくれていることが、
本当に有難いです。