少しずつ春がそこまで来ている気配を、そこここで感じるようになりましたね。
もうすぐ季節は二十四節気の「啓蟄」へと巡ります。
※今回は、「桃の節句」についてもご紹介しますので、「啓蟄」(3月5日)までまだ数日ありますが、3月となったタイミングでの更新とさせていただきます。
《二十四節気》のひとつ啓蟄(けいちつ)は春の節気、立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨の3番目の節気です。
大地が暖まり、冬ごもりをしていた生き物が土の中にも届いたあたたかい気配を感じて活動し始める時期です。
ひと雨ごとに春になっていく、そんな季節の気配を感じながら。
3月に行われる大きな行事に雛祭り(五節句のひとつ「上巳の節句」/桃の節句)がありますが、雛人形を飾りっぱなしにしているとその家の娘の婚期が遅れる、とよく言いますよね。
雛人形を仕舞うのは、桃の節句以降、晴れた日に行うと良いでしょう。
目安としては、啓蟄までに行うとよいとも言われていますので、あまり遅れないようにしましょうね。

【IeNiwa時間~暮らしを彩る季節の便り~】
■ひな祭りに桃の花を飾る由来と、住まいを引き立てる「桃の節句」のしつらい

少しずつ寒さが和らぎ、庭の木の芽が膨らみ始めるこの季節。3月3日の「ひな祭り」が近づいてきました。
今回は、ひな祭りに欠かせない「桃の花」に込められた深い意味と、現代の住まいに馴染む「桃の節句のしつらい」についてご紹介します。
ひな祭りに「桃の花」を飾る本当の意味とは?

「桃の節句」という別名の通り、ひな祭りには桃の花がつきものです。
これには、単に季節の花であるということ以上の意味が込められています。
邪気を祓う「魔除け」の力
古来、中国では桃の実や花には「邪気を祓う力」があると信じられてきました。
日本でも、古事記の神話の中でイザナギノミコトが桃を投げて悪霊を追い払うシーンが登場します。
不老長寿の象徴
桃は非常に生命力が強く、長寿をもたらす縁起の良い植物とされています。
女の子の健やかな成長と、災いから守られることへの願いが、この桃の花に託されているのです。
旧暦の開花時期
旧暦の3月3日は、現在の4月上旬ごろ。
まさに桃の花が満開になる季節だったことも、この呼び名が定着した理由のひとつです。
現代の住まいに馴染む「桃の節句」のしつらい
伝統的な雛人形も素敵ですが、今のライフスタイルやインテリアに合わせて「桃の節句」を楽しんでみませんか?
家と庭をトータルで考える私たちがおすすめする、飾り方のヒントです。

1. 玄関のニッチやシェルフを「春の顔」に

家に入って一番に目が留まる場所に、桃の花を一枝生けるだけで、空気感が一気に春めきます。
ポイント:桃の枝は直線的なラインが美しいので、背の高いフラワーベースを使うと、モダンな印象になります。
足元に小さなお雛様や、貝合わせをモチーフにした小物を添えるだけで、上品なしつらいが完成します。
2. 「庭×室内」で季節を繋ぐ

もしお庭に桃や桜、レンギョウなどの花木があるなら、その一枝を剪定して飾るのも贅沢な楽しみ方です。
ポイント:リビングの窓辺に飾ることで、室内から見える庭の景色と、室内のしつらいがリンクし、住まい全体に奥行きが生まれます。
3. ダイニングテーブルで楽しむ「桃の宴」

お祝いの席では、テーブルの中央に桃の花を低く生けてみましょう。
ポイント:桃の花のピンクに、菜の花の黄色や麦の穂の緑を合わせると、野に咲くような自然な美しさが演出できます。

桃の花を長持ちさせるコツ
せっかく飾った桃の花、できるだけ長く楽しみたいですよね。
買ってきたら、すぐに「水揚げ」をしましょう。
「水揚げ」とは、器から水を吸い上げやすくするために必要な処理のことです。
桃の枝は乾燥に弱いため、「斜めにカットして水に触れる面を増やす」または、枝の太さが1.5cm以上なら「十文字に割りを入れる」のがコツです。
枝の切り口を縦に十字にハサミで割り、木皮も剥いてあげることで、水を吸い上げる面積が増え、つぼみが開きやすくなりますよ。

枝が硬くてハサミが入らない場合は、ハンマーなどで叩いてください。
水は2~3日に1度を目処に取り替えるようにし、その際にまた水揚げをしてあげるとよいです。
切花用延命剤を入れると水の中の細菌の繁殖を防ぎ長持ちするのでおすすめです。
直射日光と空調の風があたらない、風通しのよい涼しい場所を好みます。
乾燥を防ぐため、花やつぼみに毎日霧吹きで水を吹きかけましょう。
咲かないつぼみは乾燥やエネルギー不足が原因ですので、霧吹きと延命剤(または水200mlに対し砂糖小さじ1杯程度)でしっかりケアしてあげましょう。
購入時に、ふっくらして色がきれいな「咲くつぼみ」を選ぶのも成功の秘訣です。
日当たりは気にしなくてよいので、玄関や寝室などに飾るのもいいですね。

ひな祭りは、家族の健康を願い、春の訪れを祝う大切な節目。
立派な飾りでなくても、一輪の花を飾るだけで、住まいには温かな気が流れます。
「季節を感じる庭がほしい」など、暮らしを彩るデザインのご相談は、いつでもお気軽にお寄せください。
皆さまの住まいに、美しい春が訪れますように。
啓蟄の《七十二候》
・初候:蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく) 3月5日〜3月9日頃
・次候:桃始笑(ももはじめてさく) 3月10日〜3月14日頃
・末候:菜虫化蝶(なむしちょうとなる) 3月15日〜3月19日頃
※七十二候について詳しくはこちらをご覧ください。





















